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銅相場勉強中の久保です。 先日は「銅相場」と「中国経済」の関係を学び、その「製造業PMI」に注目しましたが、今回は欧米を含めた「製造業PMI」を見てみたいと思います。 先日も書きましたが、PMIは購買担当者へのアンケートで業況感を捉える景気指標で、50を超えると景気拡大を、下回ると景気後退を示すものです。 そのアンケートは「改善」「変化なし」「悪化」の三択だそうで、「改善」と「悪化」の回答数の差をもとに算定する指標です。 したがって景気の方向性を見る指標になり、前月より上向きか下向きかがわかるだけでなく、その勢いの強さも示せます。 また単純なアンケートのため、速報性に優れていることも重要視される原因の一つです。 さて、欧米そして中国の「製造業PMI」と「NY銅」について、個人的にまとめたグラフをご参考までにご覧いただきましょう。 (なお米国についてはPMIではなく、同様の指標であるISM製造業景況指数を用います。) 欧米の「製造業PMI」はこのところ強い結果が続いています。また、2016年からは欧米中そろって上向きです。 銅相場は、昨年11月8日の大統領選をきっかけに上げ相場に転じましたが、各国の「製造業PMI」を見る限り、トランプ大統領への期待ばかりで上昇した訳ではなさそうです。 「トランプ相場の終焉」などという言葉も聞こえてきますが、銅相場も大統領選以前に戻るのかどうかは、例えばこの「製造業PMI」などの経済指標を眺めながら、じっくり考えてみる必要がありそうです。 7月分は、中国国家統計局の製造業PMIが7月31日(月)、中国財新、ユーロ圏の製造業PMIおよび米ISM製造業景況指数が8月1日(火)に発表されますので、注目していきましょう。 久保 淳