2018年2月16日 11:00 日頃は大変お世話になっております。 守谷営業所事務担当の久保です。 日頃、銅相場の動向をチェックしていると困ることがあります。 「ショートカバーの買いで銅が反発」 こんな記事に出会うと、まず「ショートカバー」の言葉の意味を調べるところから始めなくてはいけないので困っています。 銅相場の記事には、「ショートカバー」とか「ストップロス」とか、普段使い慣れないカタカナ語が数多く出てくるので、何度か調べたことがあっても、やっぱり不安になって、また調べています。 ロンドン金属取引所(LME)やニューヨーク商品取引所(COMEX)での銅取引は、先物取引が中心ですので、やはり先物取引に使われるカタカナ語が多く使われているようです。 先物取引に使われる用語は、商品先物取引だけではなく、株式の先物や、特に最近ではFXとして知られる外国為替証拠金取引にも使われていますから、そこでなじみのある方もいらっしゃるかも知れません。 さて「ショートカバー」という言葉を調べると、まず「ショート」とは先物を売っている、いわゆる売り持ち状態のことで、反対に先物を買っている場合には「ロング」です。 この先相場が上がると思えば「ロング」を、下がると思えば「ショート」を選ぶことになります。 「ショートカバー」とは、この売り持ちを買い戻すこと、具体的には買い注文を出して精算することです。 下げ相場が続いてきて、相場がこの先はもう下がりづらいと思った時に、下げを期待して売り持ちしていた先物を精算する「ショートカバー」の買いは、時として相場反転のきっかけになるようです。 また上げ相場では、下げの期待をあきらめて損切りする「ショートカバー」の買いが、相場を一段と上げることもあります。 そうすると「ショートカバーの買いで銅が反発」というのは、『下げが続き、この先はもうあまり下がらないと考えた売り持ちの投資家が、利益を確定する買い注文を出したことで、銅相場が反発した。』ということになるのでしょうか。 では「ストップロス」も調べてみましょう。 「ストップ」は止めること、「ロス」は損失ですが、先物取引で「ストップロス」と言うと、自分の予想に反して相場が急変した場合に備えて、損失を広げないために入れておく注文のことになります。 「ストップロス注文」は、あらかじめ価格を決めた指値で行い、その価格まで相場が動くと、自動的に「損切り」してくれる仕組みです。 「ストップロスの買いを巻き込みながら銅は一段高」と言えば、『銅相場が急伸したことで、それを予想していなかった売り持ちの投資家があらかじめ入れておいた「ストップロス注文」の価格に達して、買い注文が成約し、相場がさらに上昇した。』ということです。 このように書いてみると、親切かも知れませんが、どうも文章が長すぎると感じます。 やはり多少はカタカナ語を知って、使いこなす方が良いのかも知れません。 今後もいろいろな観点から「銅相場」を学んでいきたいと思います。
久保 淳